(2021年11月15日更新)
こんにちは、生地の森です。
深まる季節、寒さもひとしお身にしみる季節をむかえる頃になりますと、
「冬にも使えるおすすめのリネン生地は何ですか?」というお問い合わせが増えてまいります。
「え?リネンの生地って夏だけのものではないの・・・」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、近年は秋冬でもリネンの生地のお洋服を素敵にコーディネートされていらっしゃる方が増えていると実感しております。
あのリネンでしか味わえないナチュラル感、リネンでしか出せない独特な雰囲気を、シーズン問わず取り入れて自分らしいおしゃれを楽しまれているんだなと感じます。
たしかにリネンの生地はさらっとした肌触りが汗ばむ季節には涼しげな生地ですよね。しかしリネン生地の素材の魅力はそれだけではありません。
秋から冬の季節になるとソフトでなめらかな触り心地やあたたかみを感じる風合いのリネンの生地もあるのです。
春夏と秋冬、それぞれの季節に向いた趣きを漂わせる魅力は一体なんなのでしょう。
そこで独自のノウハウで生み出してきた「生地の森のウィンターリネン」についてご紹介いただきたいと思います。
【目次】
- 生地の森のウィンターリネンのひみつ
- ウィンターリネンって温かいの?
- 何を選んだら良いのかと悩んだら…
- とろんと滑らかな風合い
- より温かみを増す起毛感
- リネンとウールのコラボレーション
- まとめ
生地の森のウィンターリネンのひみつ
それは「生地の織りによる風合い」が関係してるのです。
例えばウールの素材を例にとってみます。
ウールと聞くと、冬の素材のイメージが強いかと思いますが、サマーウールとも呼ばれ、春夏用の衣類に用いられる毛織物があります。平織や変わり織といった粗目に織られた生地で、通気性が良くさらっとした触感が特徴なのです。また平織に織られた毛織物はツヤが出にくいことも特徴で、「ポーラ」、「トロピカル」、「キャンバス」は紳士用の背広やスーツ地として用いられる代表的な毛織物です。
↓見た目にも表面がさらっとしているのがわかりますか。
では、冬物に使用される毛織物はというと、綾織りの生地が多く見られます。
綾織りにすることで織密度を高くし保温性を保たせる特徴もあるそうです。また綾織の方が平織よりもタテ糸が多く表面に出るので素材のツヤが出やすく、しなやかな表情が生まれる特徴があり、「ギャバ」、「サージ」などが冬の定番の毛織物です。
↓見た目にも表面のなめらかさに温かみを感じませんか。
ウールの素材で、生地の織りによる質感の違いがお分かり頂いたように、生地の森のオリジナルのリネン生地は、季節はもちろん、用途やデザインを考慮しながら、平織、綾織の織りの違いや特性を使い分け、生地の表情や質感、さらに加工を施すことで、それぞれの特徴を生かし独特な趣きを創り出しています。
下の写真をご覧ください。
平織の生地と綾織の生地の生地の表面感の違いです。
平織の生地は、しっかりとハリコシのある質感を生かし、弾力のある風合いやシャリッとした肌ばなれ良く仕上げます。
綾織の生地は、平織の生地よりもより天然素材特有の性質が出やすく、なめらかさや、光沢感を帯び、とろんとした柔らかい表情と肌馴染みのよい風合いに仕上がるのです。
ウィンターリネンって温かいの?
リネンの素材は、吸湿性や保温性があり温かいとも言われます。しかしウール素材やフリース素材ほどの保温性や機能面を期待されるのは やはり難しいのかと思います。
実際に「ウィンターリネンって温かいと書いてあった のに 何にもあたたかくなかった。」というご意見もいただきまして、正直とても残念な気持ちになりました。
秋冬にリネン生地を選ぶ際にすこし気を付けていただきたいことは、リネンの生地自体に優れた保温性や機能面を求めるのでなく、春夏に好んで使っていたリネン生地だと、秋冬はなんだかすこし薄っぺらく寒々しく見えるので、秋冬にはぬくもりを漂わせる「あたたかみと趣きある素材感」のリネン生地をお選びいただけたらと思います。
秋冬用にリネン生地を選ぶポイントとして、リネン生地に限らずどんな生地でもそうですが、生地目が粗くては風を通しやすく寒々しいので、生地目の詰まった生地を選ぶこともポイントの一つです。
また平織の生地と綾織の生地との風合いや質感の見え方の違いも参考に、作られるアイテムのデザインや用途など、それぞれに落とし込みながら、選んで頂くのが良いのではないかと思います。
通年使いで選ぶのであれば、平織のリネン生地はオーソドックスですが、真夏以外の秋~冬、そして春へと移りゆく季節には、春夏とは少し変えて綾織のリネン生地など、すこし表情のある独特な素材感のリネン生地をぜひお試しいただければと思います。
何を選んだら良いのかと悩んだら…
それでも結局何をえらんだらいいの?と迷ってしまう方のために、生地の森が秋から冬の季節向きに考案した「生地の森のウィンターリネン」を紹介したいと思います。
「生地の森のウィンターリネン」の特徴は大きく3つあります。
- とろんと滑らかな風合い
- より温かみがました起毛感
- リネンとウールのコラボレーション
1.とろんとなめらかな風合い。
綾織りの生地は素材の特徴が最も出やすいとされ、リネンの特徴である光沢感やとろみの良さ、またしなやかさな豊かさを表情に生みだし他にはないぬくもり感を漂わせます。真夏以外の季節、秋口から春先のロングシーズンで活躍するリネン生地です。
綾織りアンティーク風ラミーリネン(IN50261)
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とろみのある生地感としっとりとした柔らかさ。ふっくらとした厚みもあるのでアウターからワンピース、ボトムスアイテムと幅広くお使いいただけます。
使い込んでいくうちにフェイド(色落ち)する特徴があり、アタリや色落ちの味わいのあるコントラストが楽しめます。何を作ろうか作るアイテムが定まらない時も先にこちらの生地を用意してから作るものを想像していただくのも良いかもしれません。
洗いこまれた綾織りベルギーリネン(IN50521)
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トロンとした落ち感の良さと程よい光沢感のなめらかな質感は上品な趣を漂わせます。シンプルなデザインにも素材映えしますのでカジュアル使いはもちろん、ジャケットやワンピース、セットアップなどちょっとしたおめかしアイテムにもおすすめです。
ラミーリネンビエラ ダメージダイドウォッシュ(IN50674)
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独特なムラ感とシワ感により古服風のヴィンテージライクなぬくもりを漂わせ、使い始めからくったり柔らかい使い込んだこなれた風合いが味わえますので、レトロファッションやユーズドが好きな方にぜひおすすめです。
中肉感なのでアウターからワンピース、パンツ、スカートなどのアイテムにお使いいただけます。
2.より温かみを増す起毛感
生地の表面に起毛をかけることで、くったりとした柔らかさが増し、まるでウールを思わせるなめらかな質感にあたたかみを感じさせます。彩豊かになる秋の深まりと共にウォーム感たっぷりの生地を取り入れるのがよいですね。
綾織アンティーク風ラミーリネン起毛(IN50707)
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綾織りだけでもとろみのある生地にさらに起毛を施した贅沢なリネン生地は生地の森の中でも最上級といえるウォーム感です。季節限定で少量でしか作らないため希少価値の高いこだわり素材になります。独特な表情とウォーム感を極めた風合いのリネン生地は、あえてシンプルで大胆なデザインに映えてくれます。
ベルギーリネン25番手リュードバックハーフ両面起毛(IN50660)
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平織りの生地の両面に起毛をかけることで微細な毛羽感のあるくったりとした柔らかな風合いに仕上げてあります。
自然なムラ感や使い込むごとにフェイド(色落ち)する味わいも楽しめます。チクチク感も感じないのでお子様アイテムにもお使いいただけます。揺らぎの少ないタイプなのでソーイング初心者の方にもおすすめです。
3.リネンとウールのコラボレーション
リネンとウールそれぞれの特性を上手に活かし現われる不均一な毛羽感と自然なムラ感が独特なウォーム感を引き出しています。
生地の森のウインターリネンの代名詞となる「リネンウール」は本格的な寒さの季節、ニットやブランケットとの相性も抜群です。
リネンウールの初代誕生した洗いこまれた綾織りリネンウール(IN50512)
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しっかりした厚みとふっくらとした弾力感、毛羽感とムラ感が織りなす絶妙なウォーム感。くったりなめらかな風合いと、3拍子揃う主役級の冬の定番アイテムです。
ジャケット、コートのアウターはもちろん、ワンピース、ボトムスアイテムと秋冬シーズンの活躍間違いなしです。
洗いこまれたベルギーリネンウールビエラ40番手(IN50561)
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上質なベルギーリネンのなめらかさとウールの毛羽感が織りなす、触れたくなるような優しいウォーム感です。厚すぎず薄すぎずとろみのよい落ち感の上質感漂う素材は、ジャケットやアウター、ワンピースはトップスアイテムやボトムスアイテムと様々な秋冬アイテムにお使いいただけます。
平織りアンティーク風麻ウール25番手(IN50624)
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平織りで織られた肉厚な生地で、あえてゆらぎの少ない風合いに仕上げてあります。毛羽感やウォーム感は綾織りに織られた「 洗いこまれた綾織りリネンウール(IN50512) 」や「 洗いこまれたベルギーリネンウールビエラ40番手(IN50561) 」の方が格段に表情に現れておりますが、歪みやすく扱いにくいという方にはこちらがおすすめです。
ウールの程よい毛羽感とムラ感のある色とが織りなす粗野的な表情は、カジュアルな雰囲気を漂わせ、メンズライクなアイテムにもおすすめです。コートやジャケット、ジャンバースカートやサロペットなどボトムスにも向いています。
シェットランドウールリネンヘリンボン(IN50703)
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なめらかなリネンとは対称的なチクチクと剛毛な性質を持つシェットランドウールをミックス、ヘリンボン織り特有の揺らぎと粗野な毛羽感に、霜降り調の落ち着いた色合いが調和して、クラシカルでヴィンテージな趣を漂わせております。シェットランドウールのチクッとした剛毛感は多少ありますので、直接肌に触れるアイテムよりも、コートやジャケットなどのアウターアイテムにおすすめです。裏地仕立てで本格的な冬のアイテムにいかがでしょう。
まとめ…
リネンの生地は春夏のイメージとひとくくりにしてしまわないで、生地の織りや加工方法により、表情の見え方、触り心地、風合い感など生地の質感はさまざまに違うことをわかっていただけましたでしょうか。
リネン生地は春夏だけでなく、年を通してお使いいただける素材です。
春から夏には平織りのシャリッとした肌ばなれの良いリネン生地、秋から冬の季節には綾織りのしっとりとなめらかな質感のリネン生地と、デザインや用途により使い分けて取り入れて頂けたらと思います。
「生地の森のウィンターリネン」の魅力とは、「季節感を感じさせる味と雰囲気」
シンプルなデザインほど素材感や風味が引き立ててくれますので、まずは簡単に出来るスカートやパンツからお試しいただけたらと思います。また同じデザインのアイテムでも素材を変えることで、がらっと雰囲気や仕立映えが変わってくるかもしれません。季節に合ったあなた好みのオシャレアイテムにお役立ていただけたら幸いです。
ぜひこの秋冬シーズンに取り入れてみてください。
最後に・・・
それでも悩んでしまう時は、迷わず 生地の森にお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはコチラ
皆さまのご利用を心よりお待ちしております。
(2021年11月15日更新)
関連ページ 生地の森のウィンターリネン
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