2024.8.29更新
早速ですが「リネン」と聞いてどんな季節が浮かびますか?
「リネン」と聞くと、春や夏のイメージが強くて、「秋や冬にリネンの生地を使っていいの?」
「秋にリネンの服を着るのはおかしくないの?」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで生地の森は「リネン」を秋や冬の季節感のある味わいと雰囲気のある素材感を独自に考案して参りました。ここでは、生地の森が考える秋に選ぶリネン生地のポイントや、そして秋冬の季節にもおすすめのリネン生地をご紹介していきます。
〈目次〉
1.秋に選ぶリネン生地の特徴
・表面感
秋には程よい光沢感があることで品の良さが増して、おしゃれ度を格上げします。
超高密度リネンツイル ナチュラルヴィンテージ
麻特有の光沢感と、自然な染めムラ感が相まって、古服風合いを漂わせヴィンテージ感を演出。おしゃれ度が上がる秋の季節にぴったりの素材感と言えます。
ぜひこの秋はリネンのトレンチコートやジャケットスーツに挑戦してみるのはいかがでしょう。
・とろみ感
秋はしっとりとなめらかな落ち感の良い風合い感が季節感を演出します。
綾織アンティーク風ラミーリネン
中肉厚でふっくらと柔らかく、とろみの良い落ち感があり、滑らかで肌馴染みよく、上品なこなれ感を演出してくれます。
落ち感の良い素材はそれだけで高級感を引き出すので、一枚さっと纏うだけで、季節感のある装いが完成します。きっといつものシャツワンピースも、このとろみの良いリネン生地を使えば、クラスアップも間違いなしです。
・ウォーム感
これがリネン?とまるでウールを思わせる毛羽感は、触れたくなるようなぬくもりを感じさせてくれます。
洗いこまれた平織りリネンウール60番手
表面にウールの微細な毛羽感があり、ふっくら弾力のある軽くて柔らかい風合いに仕上げてあります。
秋冬となると厚みのある生地ばかりで、インナーやシャツワンピースを作るとすこしぼてぼてと重くなりがちに、しかしこのリネンウールの生地は軽いので、シャツ地感覚でお使いいただけます。秋口から春先の季節の変わりめなど、ロングシーズンで活躍します。
2.秋のリネン生地の選びかた
・選び方のポイント
光沢感やとろみ感を見るけるなら、織り方の表情を見るのがポイントです。
まず下の写真をご覧ください。
左は平織り(ひらおり)、右は綾織り(あやおり)に織られたの生地の表面感の違いです。
平織り(ひらおり)の生地は、比較的ハリコシがしっかりしており、シャリッと肌離れも良く仕上がります。
綾織り(あやおり)の生地は、の生地よりもハリコシがなく柔らかで、リネン糸本来の光沢感も非常に出やすくなります。さらにとろんとした落ち感は綾織り(あやおり)の生地ならではの特長で、平織り(ひらおり)よりも縦糸(たていと)と緯糸(よこいと)の接点が少なくなることで、糸同士に余裕ができ、落ち感のよい風合いが生まれるて、揺らぎのある独特な表情や肌馴染みの良いくったりとした柔らかな風合いに仕上がります。
次に下の2種類の生地をご覧ください。
この2つは両方とも同じ60番手のベルギーリネン糸を使って織っており、中薄地のタイプになります。
左:平織り(ひらおり)の洗い込まれたベルギーリネンローン60番手/IN50330
右:綾織り(あやおり)の洗いこまれた綾織りベルギーリネン60番手/IN50721
どちらも60番手のリネン糸を使っており、厚みの違いはありませんが右の綾織り(あやおり)のリネン生地の方が光沢感が出ているのが分かります。
続いて他のリネン生地も見ていきましょう。
この下の2つは両方とも同じ40番手のベルギーリネン糸を使って織っており、厚すぎず薄すぎない普通地のタイプになります。
左:平織り(ひらおり)の洗い込まれたベルギーリネンローン40番手/IN50573
右:綾織り(あやおり)の洗いこまれた綾織りベルギーリネン40番手/IN50521
右の綾織り(あやおり)のリネン生地の方が表面に光沢があり、滑らかな質感に見えるのがわかりますか?
続きまして、この下の2つは両方とも同じ25番手のベルギーリネン糸を使って織っており、ふっくら厚みのある中厚地タイプになります。
左:平織り(ひらおり)の洗い込まれたベルギーリネンローン25番手ナチュラルダイド/IN50621
右:綾織り(あやおり)の洗いこまれた綾織りベルギーリネン25番手/IN50723
リネンの生地でも織り方の違いで、光沢感やとろみ感の風合いの出かたが異なることをお分かりいただけたでしょうか。
生地の森が秋におすすめするリネン生地は、光沢感や落ち感があり、風合いにぬくもりのある表情のあるものが、季節感を演出すると考えます。おしゃれ度が高まる秋冬にこそ、表情豊かな生地の森のリネン生地で、あなたの作品を高めてみませんか。
最後に…
こういう記事を書くと、まるで平織りのリネン生地は秋冬には向かない、使うのはおかしいととらえる方もいらっしゃるようですが、決してそうではありません。創造は自由ですので、人の目や他人の意見にとらわれず、ハンドメイドをお楽しみいただけたらと思います。
また逆に自分では何を選んだら良いのか分からないと迷われておりましたら、ぜひ参考にしてください。
皆さまのご利用を心よりお待ちしております。
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2024.8.29更新