※2024年11月21日 更新
ナチュラルファッションに欠かせないリネン素材。
自然な風合いが魅力的なリネンや麻生地は、夏の素材と思われますが、吸湿性と保湿性を兼ね添えていて、季節を問わず一年中お使いできる素材なのです。
生地の森は、冬のナチュラルファッションを楽しんでいただけるように、冬でもあたたかい質感や風合いの「ウインターリネン」を考案してきました。
生地の森の「ウインターリネン」は↓こちらをご覧ください。
今回は、生地の森のウィンターリネンの中から、ふっくらとやわらかくて冬にあたたかい「起毛のリネン生地」についてご紹介していきます。
【 目次 】
- 起毛とは
- 生地の森のリネンの起毛生地とは
- 生地の森のリネンの起毛生地
- 麻・リネンの起毛生地についてのお悩みQ&A
・起毛とは
起毛とは、生地表面の繊維を毛羽立たせる加工技術で、ふっくらとした柔らかな風合いに仕上がります。
生地の表面だけを起毛させた片面起毛や、表も裏も起毛させた両面起毛、毛足の短いピーチ起毛や、毛足の長い起毛、肉厚な生地や薄地のものと起毛にも様々な種類があります。
・生地の森のリネンの起毛生地とは
リネンや麻素材は、肌寒い季節は体温を逃がさぬように調節し、温かさを保つ性質があります。また汗を吸い取りやすく、乾きやすい優れた性質もありますので、屋外と室内の寒暖差のある季節には両方の性質が発揮されて快適な素材と言えます。
そのような性質を持ったリネン生地に起毛加工を施し、表面を滑らかに手触りを柔らかく、ふっくらとしたあたたかい風合いに仕上げたのが、生地の森のリネンの起毛生地です。
・生地の森のリネンの起毛生地
┃ PICK-UP ITEM 1 ┃
綾織りアンティーク風 ラミーリネン25番手起毛(IN50707)
こちらは「綾織りアンティーク風ラミーリネン25番手」に起毛加工を施したリネンの起毛生地です。
綾織りに織られたリネン生地自体、しなやかで滑らかな風合いに仕上がっておりますが、さらに起毛を施すことで、ふっくら肉厚感が加わり、ふんわりソフトな肌触りの良さが生まれます。しっとりとしたとろみの良い風合い感と相まって、まるで長年愛用してきたような味わい深いリッチなぬくもりを漂わせます。
≫綾織りアンティーク風 ラミーリネン25番手起毛(IN50707)の商品はこちら
┃ PICK-UP ITEM 2 ┃
ベルギーリネン25番手リュードバックハーフ両面起毛(IN50660)
こちらは良質なベルギー産フラックス原料にもこだわった平織りのリネン生地に、表と裏の両面に起毛加工を施して、くったりソフト肌触りの良い風合いに仕上げてあり、微細な起毛感で素朴なぬくもりを漂わせます。また平織りのリネンの起毛生地は、裁断や縫製も扱いやすいと定評です。
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・リネンの起毛生地についてのQ&A
Q.リネンの起毛生地は水通ししても大丈夫?
A.通常のリネン生地同様に、水にさらすと天然素材特有の多少の縮みが生じます。縮みによる歪みなどを防ぐためには、地直しで水通しは可能です。
ただし、起毛の生地は表面を掻いているため非常にデリケート。洗濯機で長時間脱水したり、手で強く絞ったり、強い摩擦が起きると、生地にダメージを与える原因になりますのでご注意ください。
Q.リネンの起毛生地は、家庭でお洗濯できるの?
A.通常のリネン生地同様に、ご家庭でのお洗濯は可能です。
ただし長時間の浸水や脱水は、生地を傷める原因となります。普段のお洗濯で使われる蛍光剤入り洗剤や、塩素系漂白剤など強力な洗剤も、繊維を傷める原因となりますのでご注意ください。
起毛の生地の風合いをすこしでも長持ちさせる為には、中性洗剤やおしゃれ着洗い洗剤を使われたり、起毛面を裏返して洗濯ネットをお使いいただくのがおすすめです。
Q.アイロンはしてもいいの?どうやってあてるの?
A.起毛生地は非常にデリケートで、毛羽のある面に直接当ててしまうと、白化してテカりの原因になります。裏から当てていただくか当て布を使用して、強く押し当てないようにご注意ください。
多少のシワ伸ばしは、アイロンをすこし浮かせるように、スチームを当てるのがおすすめです。
Q.起毛生地は毛玉ができるの?
A.毛玉は、摩擦が生じた場合に、繊維が強く擦れあうことにより生じます。
長時間のお洗濯の回し過ぎや脱水が毛玉や繊維を傷める原因になりますので、洗う頻度を減らしたり、手洗いや洗濯ネットを使用するなどダメージの少ない方法で、毛玉は付きにくく生地も長持ちします。また毛羽や毛玉が気になって、コロコロテープなどの粘着力のあるものを当てるのはNG。摩擦や静電気を起こして、毛羽や毛玉の原因になりかねませんのでご注意ください。
Q.起毛生地の毛羽がほかの衣類につくのが気になる。毛羽がつかない(出ない)方法はあるの?
A.起毛とは、生地の表面を特殊な機械を使って引っ搔いてあえて毛羽(けば)を出しています。繊維と繊維が擦れあって摩擦が起きると毛羽が他のものに付くこともあります。特に、化学繊維と天然素材では摩擦が起きやすく、毛羽が付く恐れも考えられますが、天然素材の生地どうしであれば、摩擦は起きにくくなりますので、綿や麻素材の衣類をご使用いただくのがおすすめです。
Q.起毛生地の毛羽がいつまでも出て洗濯するとほこりがたまる。出ない方法があるの?
A.起毛とは、生地の表面を特殊な機械を使って引っ搔いて毛羽(けば)を出しています。起毛生地は通常の生地よりも繊維のくず(ほこり)も出やすいため、洗濯時は、浸水時間や脱水時間を短く、生地のダメージを最小限に抑えることが必要です。また柔軟剤を使って繊維に膜を作ることで、毛玉や毛羽立ちが起こりにくくなります。
Qリネンの起毛生地は子供のスカートやズボン向いている?
A.起毛生地は、ふっくらと肌触りがソフトで、お子様用のスカートやパンツにおすすめです。また表面が毛羽立っているので、汚れもつきにくく、汚れが落ちやすいという特性もあり、ご家庭のお洗濯も可能で、普段使いに最適です。ただ、麻素材特有のチクチク感は個人差があると言われており、肌がデリケートで敏感な神経質な方にはあまりおすすめできません。
尚、本頁でご紹介したリネンの起毛生地は布帛(布帛)の織物生地で、ニット素材のような伸縮性はありませんので、スパッツなどのフィットしたアイテムには不向きです。程よいサイズ感で運動量を加味したゆとり分のあるアイテムにご使用ください。
Q.起毛生地にも毛並の向きがあるの?
A.生地により起毛の種類さまざまですが、本頁でご紹介のリネンの起毛生地は方向性は特にありません。もし生地の表面を手で撫でてみて毛並みの方向を感じれば、一方方向で裁断されることをおすすめします。
やわらかで触り心地の良い、ふっくらとあたたかい冬素材、リネンの起毛生地をご紹介してきました。
尚、この度、起毛加工工場の閉鎖に伴い、止む無く製造終了を決定いたしました。(2024年11月20日現在)
現在、色によって在庫数は異なりますが、現物のみでの販売とさせていただいております。
すでに完売のお色もございますが、今季リネンの起毛生地で、冬のナチュラルファッションを楽しんでいただければ幸いです。
皆さまのご利用を心よりお待ちしております。