(2021年6月7日更新)
こんにちは生地の森です。
この時期は、ワンピースに向いたおすすめのリネン生地についてのご質問を多くいただきます。だんだん寒さも和らいでくると、さらっと着こなせて見栄えのいいワンピースについ目を奪われてしまいますね。1枚で着るのも良し、重ね着のコーディネートも楽しめる頼もしいアイテムです。またソーイングの初心者さんが一番最初に入りやすいアイテムがワンピースなんだそうです。そう考えると確かに、ワンピースは見栄えも良く、作り甲斐がありますよね。
そこで1枚で着られるワンピースには、どんなリネン生地が向いているのか?生地のことや洋服作り好きなスタッフたちに相談。服作りについて話すときが一番充実した時間。どんな生地が何に向いているのだろうかと、あれこれ想像を膨らめながら耳を傾ける時間はとても貴重です。他の仕事や作業の手を遅らせて、後で大変なことになってしまうこともありますが、お客様からご相談を受けた際に、日々話していることが本当に参考になると実感します。そしてお客様にご納得していただけると本当によかったと感じます。前置きが長くなりましたが、そんなわけでリネン生地をご紹介していきます。
ワンピース作りにおすすめのリネン生地
洗いこまれたベルギーリネン40番手/IN50573
良質なベルギー産フラックス原料のリネン糸を使った平織りのベルギーリネン。このリネン生地は程よい厚みがあり、くったりと肌馴染みのよい風合いが特徴です。1枚でさらっと着るにも最適なリネン生地ではないかという見解。そこで早速スタッフにワンピースを作ってもらいました。
スタッフ作品
作品名 ウエストリボンの長袖ワンピース
使用色 1/グレージュ
使用用尺 4m
使用パターン 一年中ワンピース(まのあきこ 著) 文化出版局
ロング丈なので結構な用尺を使いますね。長さもありボリュームがあるので、最初は重みを感じましたが、着用したら重さは気になりませんでした。ウエストが紐で絞るギャザーのディテールですが、落ち感の良い生地は膨らみすぎずストンと下に落ちてくれました。地肌に着てもさらっと着心地よく、ちくちく感も感じません。
リネンは麻らしいざらっとしたガザガサした風合いが好みという方もいらっしゃるかと思いますが、このようなとろみのある柔らかいリネン生地は夏に限らず、春~秋~冬と1年通して着こなしができるのではないかと他のスタッフも同意見でした。
今回は開きのない被りタイプのワンピースを作りましたが、前開きのデザインにしたら、コート風にさらっと羽織ってもサマになりそうですね。羽織り着としても1枚着でも使えるアイテムが1枚あると季節の変わり目にとっても役立ちそうです。
全体の色味は渋めですが、くすみがかった色合いがリネンの素材の味わいを引き立たせてくれております。ふっくらとした柔らかい上質なリネンの風合いを感じていただけたら幸いです。
使い込んだようなくたくたとした柔らかい風合いをぜひお手にとって感じてみてください。
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