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ナチュラルな雰囲気を上げてくれる生成り(キナリ)。
今回は生成り(キナリ)の魅力についてご紹介していきたいと思います。
目次
生成り(キナリ)と聞くと、まず色を思い浮かべるかと思います。
しかし、この生成り(キナリ)という言葉の本来の意味は、農作物から採取された原料そのもの、何も手を加えていない状態のものを指すのだそうです。
生地の森の生成り(キナリ)の生地も、原料の糸そのもの、染色も漂白も一切していないものがそれにあたります。
例えばミシン色にある生成り(キナリ)は、原料がポリエステルの化学繊維で、染色加工してキナリの色が一定されます。
しかし、綿や麻・リネンの生成り(キナリ)は、天然繊維の原料の色そのものとなるため、農作物の生産地や土壌・収穫の時期などにも影響されて色合いも様々に個体差があるため、統一されたものにはなりません。
綿や麻・リネンの天然繊維の糸の色を良く見てみると、黄味がかった色から茶味に濃い色と様々な色があることが分ります。
▲上のブラウスは同じ生地でもロット違いの生地を使っております。
ヨーク、身頃、袖と生成り(キナリ)の色の差が出ているのが分かりますか?
もし生地をリピート購入される場合は、このように色の差が出る場合がありますので予めご了承の上なるべく同じタイミングでお求めください。
生成り(キナリ)は染色しているものではないので他の色よりは色落ちの心配は少ないと思いますが、下図のように一般の液体洗剤(蛍光増白剤入り)でほぼ毎日のように頻繁にお洗濯すると色が脱色してしまいます。
繊維も痩せて最初の風合いは失われてしまうのでくれぐれもご注意ください。
また、天然素材の綿や麻の生地は直射日光にも弱い性質があるため、生成り(キナリ)も色焼けして変色していきます。
生地の色合いや風合いを長持ちさせるのであれば、中性洗剤の使用やおしゃれ着洗い、また直射日光を避けて陰干ししていただくなど、繊維にダメージの少ないように心がけていただけたらと思います。
生地の森定番の生成り(キナリ)生地をご紹介します。
〈ナチュラルな暮らしに〉
上質なリネンで心地良く。
生地幅 110cm / 混率 ベルギーリネン100%
厚み 25番手:中厚 / 40番手:普通 / 50番手:中薄
上質なリネンの特性を最大限に活かし、ベーシックなものだからこそぬくもりのある心地良い風合いに仕上げました。キナリは無漂白、無染色の天然無垢な素朴なぬくもりを、オフホワイトは上質なナチュラル感を漂わせ、あなたのライフスタイルを豊かにします。
〈日常を豊かにする〉
タオル類やキッチン素材、
枕カバーなど、身近なものに。
肌あたりが柔らかいポコポコ感が心地良いリネンワッフルシリーズ。
ワッフルの織組織にすることで、リネンの素材の特性を最大限に発揮。さらっとした肌触りはもちろん優れた吸水性、そして乾きも早く清潔に保てます。25番手の厚地、40番手の中厚地、60番手の普通地の厚みは3タイプ。タオル類やキッチン素材、枕カバーなど、アイテムや用途ごとにお試しください。
天然無垢な「生成り(キナリ)」。
生地の森は、生成り(きなり)を原料に素材本来の味を最大限に活かすため、一般の生地加工に行うシルケット加工(生地表面を均一にする薬品処理)を行っておりません。
そのため糸節やネップなどの織ムラが出たり、所々植物の破片(カス)が残っていたり、黒ずんだようなシミが付いていたり、色味が濃かったり薄かったりばらつきが出たりと均一ではありませんが、品質には問題ございません。
それこそが生成り(キナリ)の魅力になりますので、他では味わえないピュアな素材感、何よりも柔和でナチュラルな雰囲気をぜひ楽しんでお試しいただけたら幸いです。